登場人物紹介
アルトゥーロ・ペニチェ
総督フェルナンド・サンチェス・デ・モンカダ役。
魅力的、威厳のある風貌と冷たい眼差し。左目には眼帯。天使と悪魔がフェルナンドの魂で苦闘する。独裁者のような父と献身的な母に育てられ、両親各々の最も際立つ資質を受け継いだ。
彼自身、いつ何どき彼の憤りや冷酷さが和み童心のように優しい気持ちになるのかわからない。しかし、その厳格さ、そして野心と同じほど強いその社会階級の傲慢さが、後悔することなく平然と非道な行いへと彼を駆り立てる。
フェルナンドの行動ひとつひとつ、人生で踏み出す歩みの一歩一歩は、権力と富を増大させることを目的とし、そのためには限界を知らない。母が人民暴動に巻き込まれ亡くなったため、人種差別主義者となる。芽生えた始めた当時特有の社会的偏見は、それ以来、名家の血筋をもたない人すべてに対する無慈悲な憎悪に派生していった。
彼の弱点はふたつ。ふたりの娘のうち長女マリアンヘル、しかしそれ以上にマリア・ピア・デ・ラ・ベガである。彼が愛した唯一の女性だが、彼女は結婚を拒否し彼の愛情に侮蔑で応えたのだった。
マリア・ピアは彼に対し面と向かって真実を言える唯一の人であり、また彼は、彼女には率直にその鎧を脱ぎ捨て素顔になれる。恐らくその性格が彼の母を思い出させるためだろう。
だがフェルナンド・サンチェス・デ・モンカダは危険で恐れられる男。